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【この記事の監修者】土地家屋調査士:寺岡孝幸の顔写真

土地家屋調査士:寺岡 孝幸(てらおか たかゆき)
資格:土地家屋調査士(とちかおくちょうさし)、行政書士。
取扱い分野:合筆登記など不動産の表示に関する登記全般。

経歴:開業以来20年間、合筆登記など登記に関する業務を行っています。
土地家屋調査士のプロフィールはこちら

合筆登記と地積測量図について、
次のような疑問をお持ちの方は多いと思います。

  • 「合筆登記で地積測量図は不要?」
  • 「合筆登記で地積測量図は閉鎖される?」
  • 「合筆のため地積測量図が無いとは?」

このような合筆登記と地積測量図の疑問に対して、
正確な答えを知っていないと、あとで困ることがあります。

そこで、合筆登記の申請業務を行っている土地家屋調査士が、
合筆登記と地積測量図についてわかりやすくお答え致します。

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この記事を閲覧することで、合筆登記と地積測量図について、
あなたの疑問に対する答えがすべて正確にわかります。

合筆登記で地積測量図は不要?

結論から言いますと、
合筆登記を申請する場合、地積測量図は不要です。

分筆登記では地積測量図が必要なのに、
なぜ、合筆登記では地積測量図が必要ないのか?
と疑問に思う人もいるかもしれません。

その答えは、分筆登記では、土地を分けることで、
新しい地番が何筆かできるからです。

しかも、新しくできた各地番の地積(面積)が、
それぞれ何㎡なのかを登記する必要もあります。

分筆登記では、新しい各地番の地積の算出が必要!
(分筆登記では、新しい各地番の地積の算出が必要!)

そして、新しくできた各地番の地積の根拠になる図面として、
地積測量図が必要になるため、
分筆登記では、地積測量図を法務局に提出する必要があるのです。

逆に、合筆登記では、数筆の土地を合わせて、
原則、合筆前の一番若い地番にするだけなので、
新しい地番ができるわけではありません。

合筆後の地積(面積)についても、
合筆前の各土地の地積を単純にすべて足し算して、
合筆後の土地の地積を出すと良いからです。

合筆登記では、合筆前の各土地の地積を足して合筆後の地積を算出!
(合筆登記では、合筆前の各土地の地積を足して合筆後の地積を算出!)

そのため、合筆の登記では、
地積測量図の作成や提出も必要ないわけです。

ただし、合筆前の各土地の地積を足し算すると言いましても、
合筆前の土地に地積測量図がある場合と無い場合とで、
地積の足し方に違いがあるので注意しなければなりません。

たとえば、次の1番~3番のような3筆の土地を合筆する場合、
3筆とも地積測量図が無ければ、
登記記録上の地積を単純に足すだけでかまいません。

つまり、合筆前の1番の土地100.00㎡、2番の土地100.00㎡、
3番の土地100.00㎡で、3筆の土地の地積を単純に足すと、
合筆後の地積は、300.00㎡になります。

しかし、合筆前の土地に地積測量図がある場合には、
その地積測量図に記載されているフル桁面積を足して、
合筆後の面積(地積)を出す必要があります。

たとえば、次のように2番と3番の土地に地積測量図があれば、
2番と3番の土地については、
地積測量図に記載されたフル桁面積を足す必要があるのです。

2番の土地の地積測量図の例
(2番の土地の地積測量図の例)
3番の土地の地積測量図の例
(3番の土地の地積測量図の例)

そうすると、1番の土地100.00㎡、
2番の土地フル桁面積100.00766㎡、
3番の土地フル桁面積100.0099995㎡、
3筆の土地の地積を足すと、合筆後の地積は300.01㎡になります。

このように、地積測量図のフル桁面積を足すことで、
単純に登記記録の地積を足した面積と比べて、
合筆後の地積に多少違いがでることもあるのです。

つまり、合筆登記をする場合、
合筆後の地積測量図の作成や提出は必要ありませんが、
合筆前の各土地の地積測量図を確認して、
もしあれば、フル桁面積を足す必要があるのです。

なお、合筆後の地積の出し方については、
合筆後の地積はどうなる?」で、
具体的にくわしく解説しています。

また、合筆前と合筆後の各地積は、
合筆の登記申請書への書き方が決められているため、
合筆の登記申請書の様式(書式)と書き方」を参照下さい。

合筆登記の必要書類については、
合筆登記の必要書類を徹底解説!」で、
くわしく解説しています。

もし、土地の地積測量図などの取得でお困りの方は、
登記情報・公図・地積測量図の取得に困っていませんか?
で、簡単に取得する方法もあります。

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合筆登記で地積測量図は閉鎖される?

現在、合筆登記を行うことで、
合筆前の各土地の地積測量図が閉鎖されることはありません。

たとえば、次のように1~3番の土地を合筆する場合で、
1番と2番に地積測量図があれば、
それぞれ閉鎖されることはないということです。

合筆しても地積測量図は閉鎖されません。
(合筆しても地積測量図は閉鎖されません。)

つまり、合筆後の土地の一部の地積測量図として、
残るということです。

ただ、合筆前の各土地の地積測量図の欄外には、
「〇年〇月〇日〇番を合筆」、または、
「〇年〇月〇日〇番に合筆」という記載がされることもあります。

法務局の登記官によっては、
合筆前の各土地の地積測量図には何も記載せず、
そのまま残す方法を取っていることもあります。

そのため、合筆登記をすることで、
合筆前の土地の地積測量図が無くなるという心配はないので、
安心して土地の合筆ができるということです。

ちなみに、一昔前の規定では、合筆登記をした場合、
合筆前の各土地の地積測量図を閉鎖して、
5年間保存した後に廃棄するという時期がありました。

その関係上、一昔前に合筆した土地の場合は、
合筆前の土地の地積測量図が廃棄されていることもあります。

しかし、現在も含めて最近は、合筆登記をすることで、
合筆前の土地の地積測量図が閉鎖されたり、
廃棄されることはありません。

なお、合筆登記を自分でしてみようという方は、
合筆登記は自分でできる?自分でする手順」で、
くわしく解説しています。

合筆登記の必要書類については、
合筆登記の必要書類を徹底解説!」を参照下さい。

合筆のため地積測量図が無いとは?

法務局に土地の地積測量図を取得しに行った際、
窓口担当者に「合筆のため地積測量図はありません」
と言われることがあります。

この場合、次の2つの意味が考えられます。

  • 合筆後の土地の地積測量図は無いということ。
  • 合筆前の土地の地積測量図は既に閉鎖されて無いということ。

前者の場合、合筆登記に地積測量図の提出は不要なため、
合筆後の土地の地積測量図はないという意味になります。

ただ、この意味の場合、合筆前の一部の土地については、
地積測量図が残っている可能性があるので、
その辺も調べてもらうと良いです。

なぜなら、現在も含めて近年行われた合筆登記では、
合筆前の各土地の地積測量図は閉鎖されずに、
そのまま残す取り扱いになっているからです。

もし、合筆前の土地の地積測量図が残っていた場合、
合筆後の土地の一部については、
地積測量図が存在するということになります。

そして、土地の一部でも地積測量図があれば、
境界点や境界標などの参考資料になりえるからです。

次に、合筆前の土地の地積測量図は既に閉鎖されて無い、
という意味の場合は、合筆によって地積測量図は無くなったということになります。

なぜなら、一昔前の合筆登記では、
合筆前の各土地の地積測量図は閉鎖され、
5年経過後に廃棄されている時期があったからです。

そのため、その時期に合筆登記をした場合、
合筆のため、地積測量図が全く無いということになるのです。

なお、現在の合筆登記の必要書類については、
合筆登記の必要書類を徹底解説!」で、
くわしく解説しています。

また、合筆後の地積の出し方については、
地積測量図がある場合と無い場合とで違いがありますので、
合筆後の地積はどうなる?」をご確認下さい。

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