土地家屋調査士:寺岡 孝幸(てらおか たかゆき)
資格:土地家屋調査士(とちかおくちょうさし)、行政書士。
取扱い分野:合筆登記など不動産の表示に関する登記全般。
経歴:開業以来21年間、合筆登記など登記に関する業務を行っています。
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合筆登記の費用は、合筆登記を自分でする場合と、
代理人の土地家屋調査士に依頼する場合とで、
大きく違ってきます。
どんな違いがあるかと言えば、合筆登記を自分ですれば、
手間と時間がかかりますが、費用は安く抑えられます。
逆に、合筆登記を土地家屋調査士に依頼すれば、
すべて代理で行ってもらえるので非常に楽な反面、
その分費用がかかるわけです。
合筆登記を自分でする場合は、0円~数千円の費用、
土地家屋調査士に依頼する場合、5万円前後が費用の相場です。
そこで、合筆登記を自分でする場合と、
土地家屋調査士に依頼する場合、それぞれの具体的な費用を、
登記専門の土地家屋調査士が、次の順番でわかりやすく解説いたします。
合筆登記の費用や相場についてすべて知っておくと、
あなたにとって最適な選択が可能になります。
合筆登記を自分でする場合の費用
土地の合筆登記を自分でする場合の費用としては、
大きく分けて次の3つの費用があります。
- 合筆登記の申請前にかかる費用
- 登録免許税と申請人の印鑑証明書の取得費用
- 合筆登記の申請後にかかる費用
この1~3の費用について、それぞれ具体的にご説明致します。
1.合筆登記の申請前にかかる費用
合筆登記の申請前にかかる費用としては、
次の費用が考えられますが、
人によっては、費用が全くかからない人もいます。
- 合筆前の土地の登記情報又は登記事項(要約書若しくは証明書)の取得費用
- 合筆前の土地の地積測量図の取得費用
- 公図(切図)の取得費用
- 登記申請書などの用紙代
- パソコンで申請書類を作成して印刷する場合は、電気代
- 法務局に直接出向く場合は、交通費
- 郵送で登記申請書類を提出する場合は、郵送代
上記の内、登記情報又は登記事項(要約書若しくは証明書)と、
地積測量図、公図については、
お手元に現在と同じ内容のものがあれば、取得は不要です。
ただ、土地の登記情報や地積測量図、公図は、
取得する書面や取得先によって手数料が違います。
取得する書面と取得先ごとの手数料(費用)は、次のとおりです。
【取得する書面】( )内は取得先 | 【手数料】 |
登記情報(登記情報提供サービス) | 土地1筆につき334円 |
登記事項要約書(登記所) | 土地1筆につき450円 |
登記事項証明書(登記所) | ・書面請求600円(土地1筆) ・オンライン請求で窓口交付480円 ・オンライン請求で送付受取500円 |
地積測量図(登記情報提供サービス) | 土地1筆につき364円 |
地積測量図(登記所) | ・書面請求450円(土地1筆) ・オンライン請求で窓口交付430円 ・オンライン請求で送付受取450円 |
公図(登記情報提供サービス) | 1枚につき364円 |
公図(登記所) | ・書面請求450円(1枚) ・オンライン請求で窓口交付430円 ・オンライン請求で送付受取450円 |
また、交通費については、法務局までの距離だけでなく、
電車で行くか、車で行くか、徒歩で行くかによって、
人それぞれ費用に違いがあります。
郵送代についても、郵送しなければ郵送代はかかりませんし、
郵送を利用する場合でも、書留郵便またはレターパックなど、
郵送方法によって費用に多少の違いが出ます。
たとえば、徒歩で法務局まで行ける人は、
交通費も郵送代もかかりません。
また、登記申請書などもすべて手書きで作成する人は、
電気代もほぼかからないことになります。
2.登録免許税と申請人の印鑑証明書の取得費用
登録免許税と申請人の印鑑証明書の取得費用は、
合筆登記を行う場合、常にかかる費用ではありません。
所有権の登記のある土地の合筆を行う場合にのみ、
合筆後の土地1筆につき1,000円の登録免許税がかかり、
申請人の印鑑証明書1通の取得費用がかかります。
申請人が個人の場合、印鑑証明書の取得費用は、
発行する市区町村役所によって多少違いがありますが、
1通につき大体300円~450円程度になります。
逆に、所有権の登記がない土地の合筆では、
登録免許税も、申請人の印鑑証明書も不要です。
なお、所有権の登記の有り無しの確認方法や、
合筆の登録免許税の税額や納め方については、
「合筆登記の登録免許税について」を参照ください。
3.合筆登記の申請後にかかる費用
合筆登記の申請後にかかる費用としては、
法務局(登記所)の窓口に、
登記完了書類を取りに行く場合の交通費のみです。
登記完了書類の受け取りを郵送で行う場合には、
郵送代がかかりますが、合筆登記の申請時に、
切手等の貼った返送用封筒を提出することになります。
ただ、合筆登記についての知識があまりない方の場合、
いろいろと調べたり、必要書類の準備や作成などに、
手間と時間が意外と多くかかってしまいます。
さらに、合筆登記の申請書類を法務局に提出した後も、
書類の不備や間違いなどで、
補正作業や取下げ作業をしなければならなくなることもあります。
そこで、合筆登記を自分でする手順については、
「合筆登記は自分でできる?自分でする手順」を参照ください。
もし、土地の登記情報や公図、地積測量図の取得でお困りなら、
「土地の登記情報・公図・地積測量図の取得で困っていませんか?」で、
自宅に居ながら簡単に取得する方法もあります。
また、合筆登記を自分で簡単にできるソフトがあることを、
あなたはご存知ですか?
まだ知らないというあなたは、
今すぐこちらへ⇒「合筆登記で困っていませんか?」
合筆登記を土地家屋調査士に依頼する場合の費用
合筆登記を土地家屋調士に依頼する場合の費用としては、
大きく分けて次の2つの費用があります。
- 土地家屋調査士に支払う報酬額
- 登録免許税と、登記情報・公図・地積測量図の取得実費
それぞれ具体的にご説明致します。
1.土地家屋調査士に支払う報酬額
現在、土地家屋調査士の報酬額は、自由に設定できますので、
依頼する土地家屋調査士によって報酬額にばらつきがあり、
地域や合筆前の筆数などによっても報酬額に差が出ます。
ただ、日本土地家屋調査士会連合会が、
令和元年に行った報酬額調査では、2筆を1筆に合筆の場合で、
合筆登記の全国平均報酬額が49.481円(税抜)でした。
この金額の条件と結果については、
日本土地家屋調査士会連合会のホームページで、
土地家屋調査士報酬ガイドの5ページに公開されています。
また、日本土地家屋調査士会連合会のホームページでは、
北海道・東北・関東・中部・関西・中国・四国・九州のように、
地域ごとの合筆登記の業務報酬統計資料も公開されています。
その結果、合筆前の土地2筆を1筆に合筆する場合では、
合筆登記の報酬額は、大体5万円前後が目安です。
しかし、合筆前の筆数が3筆以上の場合や、
合筆前の土地の権利証が無い場合には、
別途費用が加算される可能性があります。
土地の権利証が具体的にどういったものかは、
「登記済権利証の見本」をご確認ください。
もし、合筆登記にかかる費用をできるだけ安くしたい方は、
「合筆登記は自分でできる?自分でする手順」や、
「合筆登記で困っていませんか?」を参照ください。
2.登録免許税と、登記情報・公図・地積測量図の取得実費
土地家屋調査士に合筆登記を依頼する場合にも、
土地に所有権の登記があれば、
合筆後の土地1筆につき1,000円の登録免許税がかかります。
逆に、土地に所有権の登記が無ければ、
登録免許税は不要です。
また、土地家屋調査士が合筆登記を行う場合にも、
登記情報や公図、地積測量図を取得して内容を確認します。
その際の実費(手数料)は立替金となりますので、
登記完了後に、土地家屋調査士から支払いをお願いされます。
そのため、土地家屋調査士に合筆登記を依頼する場合、
報酬額(5万円前後)+消費税+登録免許税+実費となり、
総額でだいたい5万円~6万円程度になるということです。
もし、合筆登記を自分でしてみようという方は、
「合筆登記は自分でできる?自分でする手順」で、
合筆登記を自分でする場合の手順をくわしく解説しています。
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を活用すれば、事前調査で法務局に行く必要がなくなります。
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