この記事の監修者
【この記事の監修者】土地家屋調査士:寺岡孝幸の顔写真

土地家屋調査士:寺岡 孝幸(てらおか たかゆき)
資格:土地家屋調査士(とちかおくちょうさし)、行政書士。
取扱い分野:合筆登記など不動産の表示に関する登記全般。

経歴:開業以来20年間、合筆登記など登記に関する業務を行っています。
土地家屋調査士のプロフィールはこちら

合筆登記の前提として、
住所変更登記が必要な場合と不要な場合があります。

もし、住所変更登記が必要な場合に、
住所変更登記なしで合筆登記を申請しても、
書類審査が通らず、申請の却下や取下げで困ることになります。

そのため、住所変更登記がどのような場合に必要で、
どのような場合に不要なのかを、
それぞれ正確に知っておく必要があるのです。

そこで、合筆登記の前提として、
住所変更登記が必要な場合と不要な場合について、
合筆登記の申請業務を行っている土地家屋調査士が解説致します。

スポンサーリンク

この記事を閲覧することで、合筆登記の前提として、
どんな場合に住所変更登記が必要なのか不要なのかがわかります。

合筆登記の前提として住所変更登記が必要な場合

合筆登記の前提として住所変更登記が必要になるのは、
次の2つのいずれかに該当するケースです。

  1. 表題部所有者又は所有権の登記名義人の住所が異なるケース
  2. 表題部所有者又は所有権の登記名義人の住所が住民登録と異なるケース

1.表題部所有者又は所有権の登記名義人の住所が異なるケース

表題部所有者又は所有権の登記名義人の氏名が同じでも、
登記の住所が異なっていれば、合筆登記の前提として、
住所変更登記が必要になります。

なぜなら、合筆登記をするには6つの条件があり、
その条件の1つに、表題部所有者又は所有権の登記名義人が、
互いに異なる土地は合筆できないという条件があるからです。

表題部所有者又は所有権の登記名義人が異なる土地というのは、
登記されている住所、または、氏名が異なる土地という意味です。

具体例として、次の二筆(地番が11番と12番)の土地は、
所有権の登記名義人の住所が異なっているため、
このままでは合筆登記ができません。

(11番の土地:登記情報で所有権の登記名義人の住所が異なる例)
(12番の土地:登記情報で所有権の登記名義人の住所が異なる例)

たとえ所有権の登記名義人の氏名が同じであっても、
住所も同じでなければ、
土地の合筆は認められていません。

なぜ、住所と氏名なのかと言えば、
表題部所有者又は所有権の登記名義人が同じ土地かどうかは、
住所と氏名によって確認するのが一般的だからです。

そのため、住所変更登記で住所を同じにしてから、
他の合筆の条件もクリアーすれば、合筆登記が可能になります。

なお、合筆の6つの条件(合筆制限)については、
合筆の条件(合筆制限)は?合筆できない土地」で、
くわしく解説しています。

住所変更登記に必要な書類については、
住所変更登記の必要書類を徹底解説!」を参照下さい。

2.表題部所有者又は所有権の登記名義人の住所が住民登録と異なるケース

表題部所有者又は所有権の登記名義人の氏名が同じでも、
登記の住所が住民登録されている住所と異なっていれば、
合筆登記の前提として住所変更登記が必要になります。

なぜなら、所有権の登記の有る土地の合筆登記では、
必要書類の1つに、所有権の登記名義人の印鑑証明書があります。

印鑑証明書には、通常、住民登録の住所が記載されているので、
その住所と登記の住所が一致していなければ、
合筆登記の書類審査が通らないからです。

また、合筆の登記申請書の申請人欄には、
表題部所有者又は所有権の登記名義人の住民登録の住所を、
記載することになるからです。

そのため、登記の住所が住民登録の住所と異なるケースでは、
そのままでは合筆できないということになるのです。

ただ、所有権の登記名義人の住所を、
住所変更登記によって住民登録の住所と同じにして、
合筆の条件もクリアーしていれば、合筆登記が可能となります。

なお、合筆登記の必要書類については、
合筆登記の必要書類を徹底解説!」で、
くわしく解説しています。

合筆の登記申請書の様式や書き方については、
合筆の登記申請書の様式(書式)と書き方」を参照下さい。

スポンサーリンク

住所証明情報を添付して合筆登記はできる?

所有権の登記名義人の住所証明情報(住民票など)を添付して、
合筆登記をすることができないか、と考える人もいることでしょう。

たしかに、この方法でも可能な登記はありますが、
合筆登記の場合は、この方法ではできません。

合筆登記の前に、住所変更登記をかならず行う必要があるのです。

住所変更登記に必要な書類については、
住所変更登記の必要書類を徹底解説!」で、
くわしく解説しています。

合筆登記の前提として住所変更登記が不要な場合

土地の表題部所有者 又は 所有権の登記名義人の住所と氏名が、
全く同じ土地同士を合筆する場合、
合筆登記の前提として住所変更登記は不要です。

具体的には、次の2筆(地番が21番と25番)の土地のような場合です。

(21番の土地:登記情報で所有権の登記名義人の住所と氏名が同じ例)
(25番の土地:登記情報で所有権の登記名義人の住所と氏名が同じ例)

ただし、所有権の登記名義人の住所が全て同じであっても、
住民登録の住所と違っている場合には、
先に住所変更登記が必要なので注意が必要です。

なお、土地の表題部所有者と所有権の登記名義人については、
表題部所有者とは?」と「所有権の登記名義人とは?」で、
それぞれくわしく解説しています。

スポンサーリンク