この記事の監修者
【この記事の監修者】土地家屋調査士:寺岡孝幸の顔写真

土地家屋調査士:寺岡 孝幸(てらおか たかゆき)
資格:土地家屋調査士(とちかおくちょうさし)、行政書士。
取扱い分野:合筆登記など不動産の表示に関する登記全般。

経歴:開業以来20年間、合筆登記など登記に関する業務を行っています。
土地家屋調査士のプロフィールはこちら

合筆後の土地の地積(面積)は、
合筆前の各土地の地積を、
単純にすべて足した数値になります。

ただし、地積測量図がある場合と無い場合とでは、
地積の足し方に違いがあります。

さらに、合筆の登記申請書に記入する合筆後の地積については、
土地の地目(ちもく:土地の種類)や面積によって、
整数のみ記入する場合や、少数第二位まで記入する場合があるのです。

もし、合筆後の地積の数値を間違えて登記申請書に記入すると、
補正(修正)などであとから困ることもあります。

そこで、合筆登記の申請業務を行っている土地家屋調査士が、
地積測量図がある場合と無い場合とで、
合筆後の土地の地積はどうなるのかについて解説致します。

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この記事を閲覧することで、合筆後の土地の地積について、
あなたが合筆の登記申請書の補正などで困ることはなくなるでしょう。

合筆前の土地に地積測量図がある場合

合筆前の土地に地積測量図がある場合は、
土地の登記情報や登記簿謄本に記載されている地積ではなく、
地積測量図に記載されているフル桁の面積を足します。

なぜなら、土地の登記情報や登記簿謄本の地積では、
本来の地積(面積)の小数以下の数値、または、
小数第三位以下の数値が切り捨てられているからです。

たとえば、次の2番の土地の登記情報では、
地目は宅地なので、地積としては100.00㎡のように、
小数第二位まで記載されます。

登記情報の記載例
(登記情報の記載例)

しかし、この2番の土地には、次のような地積測量図があり、
フル桁面積(100.00766㎡)が記載されているのです。

三斜法による地積測量図のフル桁面積の記載例
(三斜法による地積測量図のフル桁面積の記載例)

このように、登記情報の地積では、100.00㎡ですが、
地積測量図では、100.00766㎡となっており、
少数第二位以下の0.00766㎡が切り捨てられています。

そのため、地積測量図がある土地の場合、
合筆後の地積を計算する際には、登記情報の地積ではなく、
地積測量図に記載されているフル桁面積を足すのです。

ただ、地積測量図には、作成された時期によって、
三斜法による地積測量図の場合と、
座標法による地積測量図の場合があります。

たとえば、次の3番の土地には、
座標法による地積測量図がありますが、
土地の登記情報は、次のようになっています。

登記情報の記載例
(登記情報の記載例)

地目は宅地なので、地積としては100.00㎡のように、
小数第二位までしか記載されていません。

しかし、この3番の土地の地積測量図では、
次のようにフル桁面積(100.0099995㎡)が、
記載されているのです。

座標法による地積測量図のフル桁面積の記載例
(座標法による地積測量図のフル桁面積の記載例)

この場合も同じで、地積測量図があれば、
合筆後の地積を計算する際に、登記情報の地積ではなく、
地積測量図に記載されているフル桁面積を足すのです。

ちなみに、上記2番と3番の土地を合筆する場合、
それぞれの地積測量図のフル桁面積を足すと、
100.00776㎡+100.0099995㎡=200.01775㎡となります。

つまり、合筆後の土地の地積は、200.01775㎡です。

しかし、それぞれの地積測量図を確認せずに、
2番と3番の土地の登記情報の地積をそのまま足してしまうと、
100.00㎡+100.00㎡=200.00㎡となってしまいます。

このように、登記情報の地積をそのまま足してしまうと、
本来の地積から切り捨てられた面積があることによって、
本来の地積とは違ってしまうこともあるのです。

そのため、地積測量図がある土地については、
地積測量図に記載されているフル桁の面積を足して、
合筆後の地積(面積)を出すということに注意が必要なのです。

合筆前の土地に地積測量図が無い場合

合筆前の土地に地積測量図が無い場合は、
各土地の現在の登記情報 又は 登記簿謄本の地積を、
そのまま足すことになります。

たとえば、次のような10番2と10番3の土地を合筆する場合、
それぞれの土地に地積測量図が無ければ、
土地の現在の登記情報 又は 登記簿謄本の地積欄を確認します。

登記情報の地積の記載例
(登記情報の地積の記載例)
登記情報の地積の記載例
(登記情報の地積の記載例)

10番2の土地の地積欄には、250㎡とあり、
10番3の土地の地積欄には、7.89㎡とあるので、
この2つの地積をそのまま足すのです。

そうすると、10番2と10番3の合筆後の地積は、
250㎡+7.89㎡で、257.89㎡になります。

地積測量図がある土地と無い土地の場合は?

地積測量図がある土地と無い土地を合筆する場合、
合筆後の地積の計算の仕方は、次のとおりです。

  • 地積測量図がある土地については、
    地積測量図に記載されているフル桁面積を足します。
  • 地積測量図が無い土地については、
    現在の登記情報 又は 登記簿謄本に記載の地積を足します。

登記申請書に地積を記入する際の注意点

合筆後の地積(面積)を計算した結果、
整数値の地積になったり、
小数以下の数値のある地積になったりします。

ただ、計算した結果の数値を、
常にそのまま登記申請書に記入するわけではありません。

なぜなら、登記申請書に記入する地積は、
土地の地目や面積によって、
次のように不動産登記規則第100条で定められているからです。

不動産登記規則第百条
地積は、水平投影面積により、平方メートルを単位として定め、一平方メートルの百分の一(宅地及び鉱泉地以外の土地で十平方メートルを超えるものについては、一平方メートル)未満の端数は、切り捨てる。

引用元: e-Gov法令検索.「不動産登記規則 」. (参照 2022-05-30)

つまり、地目が「宅地」か「鉱泉地」の土地の場合は、
小数第二位未満の数値を切り捨てて、
小数第二位まで記入します。

たとえば、合筆する各土地の地積の合計値が200.01775㎡なら、
合筆の登記申請書の地積欄には、
合筆後の地積として200.01㎡を記入するということです。

また、地目が「宅地」又は「鉱泉地」以外の土地で、
面積が10㎡以下の場合も、
少数第二位未満の数値を切り捨てて、小数第二位まで記入します。

しかし、地目が「宅地」又は「鉱泉地」以外の土地で、
面積が10㎡を超える場合は、
小数以下の数値を切り捨てて、整数値のみを記入するのです。

登記申請書に合筆後の地積を記入する際の注意点をまとめると、
次のとおりです。

地目が宅地又は鉱泉地の場合少数第二位まで記入する。
地目が宅地又は鉱泉地以外で、
地積が10㎡以下の場合
少数第二位まで記入する。
地目が宅地又は鉱泉地以外で、
地積が10㎡を超える場合
整数値のみを記入する。

なお、合筆の登記申請書の様式や書き方については、
合筆の登記申請書の様式(書式)と書き方」で、
くわしく解説しています。

また、「合筆登記で地積測量図は不要?」、
「合筆登記で地積測量図は閉鎖される?」、
「合筆のため地積測量図が無いとは?」、
このような合筆登記と地積測量図についての疑問は、
合筆登記と地積測量図について徹底解説!」を参照下さい。

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